8打席何もできなかった男が、8回に化けた

3試合をまたいで8打席、まともに当たりませんでした。
さすがに応援する側も心配になる数字です。
そのバッターが、ホワイトソックスの村上宗隆(26)でした。
2026年9月9日(日本時間10日)、本拠地レートフィールドでのパイレーツ戦。第1打席は見逃し三振、第2打席は空振り三振で、3試合をまたいだ8打席連続三振に陥っていました。
流れが変わったのは6回2死の第3打席。死球を受け、ここで三振の連鎖が止まります。
そして8回先頭の第4打席。パイレーツ7番手ウィーバーが3球続けて投げ込んできたチェンジアップを、村上は逃さず捉えました。打球は右中間ブルペンへ。今季31号ソロ本塁打です(スポーツ報知、THE ANSWER)。
初速177キロの一撃に、被弾投手も言葉を失った

Full-Countによると、31号の打球データは初速110マイル(約177キロ)、飛距離381フィート(約116.1メートル)、打球角度43度。
被弾したウィーバーは打球が上がった瞬間、一度振り返って口元で何かを発しました。悔しさがにじむ仕草だったといいます。
内野手たちも打球が上がった時点で守備位置から動かず、諦めたような様子だったと伝えられています。
この試合まで74打席・17試合本塁打なしのスランプだった村上。8打席連続三振からの一発だっただけに、ファンの反応も独特でした。
SNSでは「8打席連続三振してからホームランぶちかます村上宗隆さん、ほんとロマンあって好き」「三振か死球か本塁打しかないのがスラッガーそのもの」といった声が上がっています(THE ANSWER)。
松井秀喜に並んだ「31」という数字の重み

出典:【村上宗隆 31号はお預け】 中地区首位のホワイトソックス 地区Vロックオン🎯|ホワイトソックスvsパイレーツ 試合ハイライト(2026年9月9日) – MLB Japan
31本という数字には、はっきりした意味があります。
松井秀喜が2004年にヤンキースで記録したメジャーキャリアハイが、まさに31本でした。村上はメジャー1年目でこの数字に並んだことになります。
同時に、ともに30本だった大谷翔平(ドジャース)と岡本和真(ブルージェイズ)を抜き、今季の日本人本塁打数で単独トップに浮上しました(スポニチ)。
日本人選手のメジャー1年目本塁打記録も更新中です。従来の最多は大谷翔平の22本(2018年)でしたが、今季は村上と岡本がそろって30本を突破しています(日刊スポーツ)。
日本人シーズン本塁打のキャリアハイを並べると、大谷55本(2025年)、鈴木誠也32本(2025年)に次いで、村上31本と松井31本が並び、岡本30本が続く形です。
どん底の16試合を経て、契約延長の話も浮上

出典:【MLB】村上宗隆、契約延長交渉が〝破談〟の可能性…米メディア「一塁手最高額を支払うべきなのか」30本塁打も打率 211に厳しい視線←これ【野球】 – やきう民ニュース
この31号に至るまでの道のりは平坦ではありませんでした。
8月19日以降の16試合、村上の打率は.085。1打点、27三振という数字が示す通り、深刻な不振に沈んでいました(スポニチ)。
それでも8月28日、ゲッツGMは村上との契約延長交渉の開始を明かしています。「我々は彼に長くここにいてほしいと思っている」「攻守の両面において、私がこれまでに見てきた中で最もハードワークする選手の1人だ」とコメントしました(スポーツ報知)。
サンケイスポーツは、延長契約が球団史上最高額となる8年1億6800万ドル(約268億円)規模になる可能性を報じています。
村上が2年3400万ドルでホワイトソックスと契約したのは2025年12月。チームは3年連続100敗から一転、今季はア・リーグ中地区首位を守っています。31号を放った9月9日の試合自体は2-4で敗れましたが、村上の一発がチームの浮沈を左右する存在になりつつあることは間違いありません。
