エンリケが休養に入った代表チームを、無敗のままユーロ切符獲得に導いた男がいます。
その右腕を長年務めてきたロベルト・モレノ氏(48)が、2026年9月1日付で韓国代表の指揮官に就任しました。
韓国サッカー協会(KFA)は同日、忠清南道・天安のコリアフットボールパークで理事会を開き、モレノ氏を男子代表の暫定監督に選任したと発表しています。
契約期間は2026年11月27日まで。韓国代表を率いるのは史上初のスペイン人監督で、KFAが初めて実施した公募によって選ばれた指揮官でもあります。
洪明甫氏の電撃辞任、史上初の公募という決断
事の発端は2026年6月下旬にさかのぼります。
北中米ワールドカップのグループステージ敗退を受け、洪明甫(ホン・ミョンボ)監督が責任を取って辞任。韓国代表の指揮官ポストは空席になりました。
KFAが下した決断は、これまでにない方法でした。国籍を問わない史上初の監督公募に踏み切ったのです。
書類の受付締め切りは8月9日。国家代表戦力強化委員会の一部委員と外部の評価委員でつくる選考チームが、応募書類の審査からオンライン面接、対面での契約条件交渉までを担いました。
8月末、韓国メディアはモレノ氏との交渉が最終合意に達したと一斉に報道。そして9月1日、正式な就任発表に至っています。
契約は11月27日まで、指揮するのは国際Aマッチ6試合

出典:韓国代表、新暫定監督にスペイン人ロベルト・モレノ氏就任 – W杯敗退後の再建へ短期契約で始動 – Samurai Legacy TV
モレノ氏が指揮するのは、2026年11月27日までの国際Aマッチ計6試合です。
Korea Heraldの報道によると、9月から10月にかけての親善試合4連戦はすでに日程が固まっています。
- 9月24日 エクアドル戦
- 9月28日 ウルグアイ戦
- 10月2日 ベネズエラ戦
- 10月6日 ウズベキスタン戦
いずれもホームでの開催です。残り2試合は、11月9日から17日のFIFAウィンドウで調整が進められています。
コーチングスタッフは全員がスペイン出身。ソチ時代からの腹心とされるエドゥアルド・ドカンポ氏が筆頭アシスタントコーチに、ハシント・マグリナ氏がアナリストに就く体制です。人数については5人とも6人とも報じられており、媒体によって数字が分かれています。
無敗でユーロ切符、エンリケの右腕としての実績

出典:希少カラーリング ユーロブルン ER189 ロベルト・モレノ車 リバリィ作りました – Ayatsuki
モレノ氏はもともとバルセロナのスカウト出身です。
2014年から2017年にかけて、MSNトリオを擁したバルサの3冠達成時代にルイス・エンリケ氏のアシスタントを務めました。ASローマやセルタでも右腕として支えています。
転機は2019年のスペイン代表です。エンリケ氏が娘の看病のため一時退任した際、代表監督を引き継ぎました。
指揮したのは9試合。7勝2分けの無敗で29得点を挙げ、同年11月18日にEURO2020の出場権を確定させています。
本人は当時「エンリケが復帰すればいつでも監督を退きコーチに戻る」と公言していました。実際に同年11月、エンリケ氏が復帰すると代表を去ることになり、スペインで大きな話題になっています。
クラブでは2019年12月から2020年7月までモナコを率い、13試合5勝3分5敗。2021年6月から2022年3月まではグラナダで29試合6勝10分13敗を残し解任されました。
直近はロシアのFCソチで指揮を執り、2025年に62試合21勝21分20敗の成績で契約解除。以降はフリーの立場でした。
成績次第でアジアカップまで契約延長も
KFA国家代表戦力強化委員会のヒョン・ヨンミン委員長は、モレノ氏について「多様な戦術的代替案を提示するなど熱意がある」とコメントしています。
「代表チームの雰囲気転換と競技力向上に役割を果たしてくれることを期待する」とも述べました。
選考では、モレノ氏が示した韓国サッカーへの理解の深さも評価されたと伝えられています。
契約には、成績評価次第で2027年1月開幕のAFCアジアカップ(サウジアラビア開催)まで延長し、正式監督に昇格できる条項が盛り込まれています。
つまり9月からの6試合が、暫定から正式への分かれ道です。エンリケの右腕として無敗でユーロ切符を勝ち取った実績を、韓国代表でも再現できるか。まずは9月24日のエクアドル戦が最初の試金石になります。
