感染症はOKで熱中症はNG、という制度のスキマ

出場選手登録から抹消された選手は、感染症が理由なら10日を待たずに1軍へ戻れます。
ところが熱中症による離脱には、この特例が適用されません。
新庄剛志監督(53歳)が指摘したのは、まさにこの制度のスキマでした。
2026年8月24日、日本ハムの新庄監督はNPBに対し、1軍のベンチ入り人数を現行の26人から28人へ2人増やすよう提言しています。
「急に2人熱中症になったらもう、ベンチのやりくり大変なんすよ」
出場選手登録(1軍登録)の31人はそのままに、ベンチ入りの26人だけを増やす内容です。「2人増やすだけで幅が広がる」とも語り、猛暑の中でも余裕を持ってやりくりしたい考えをにじませました(パ・リーグ.com)。
きっかけは3日前の負傷離脱だった

出典:清宮幸太郎が今年も自主トレ中に負傷離脱…新庄剛志監督の怒りの本音がヤバすぎた…今季絶望レベルの怪我の状態に言葉を失う…【プロ野球】 – 日刊バトルフェイス【プロ野球速報】
提言の3日前、日本ハムのベンチは実際に苦しい選択を迫られていました。
8月19日のソフトバンク戦、五十幡亮汰選手が自打球を右足首付近に受け、右足関節打撲で途中交代。
8月22日、五十幡選手は今季初めて登録抹消となりました。代わって1軍に上がったのが水谷瞬選手で、約1か月ぶりの昇格でした。
離脱時点で五十幡選手は84試合に出場し、打率.227、2打点、10盗塁。俊足を武器にする選手だけに、その穴は小さくありません。
感染症なら10日を待たずに再登録できたはずの状況で、負傷や熱中症による離脱にはその救済がない。新庄監督の提言は、こうした現場の実感から出てきたものとみられます。
レガース開発への注文も同時に

出典:世界の王貞治も応援に駆けつけた! 新庄剛志、初プロデュース映画『僕たちのプレイボール』舞台挨拶 – moviecollectionjp
ベンチ枠の話と同じタイミングで、新庄監督は用具メーカーへの要望も口にしています。
俊足選手向けの打撃用レガースについて、「足の甲まで隠れない」タイプの開発をミズノなどに期待すると発言しました。
「一番注目される選手のスパイク」に触れながら、俊足を売りにする選手が使いやすい防具の必要性を語っています(スポニチアネックス/Yahoo!ニュース)。
守備でも走塁でも脚を武器にする選手が増えている以上、既存の防具のサイズ感では対応しきれない場面があるのでしょう。
制度への注文はこれが初めてではない

出典:【新庄剛志監督×森本稀哲新コーチ】会見では語りきれなかった”師弟関係の二人”のぶっちゃけ対談…!【1/3】 – 森本稀哲のひちょりズム
新庄監督が制度やルールに注文をつけるのは、今回が初めてではありません。
2026年1月20日、東京で開かれた12球団監督会議では統一球の反発力改善を提言。「ちょっとボール飛ばなくね?」と発言し、投高打低の是正を求めました。
議長役だったソフトバンク・小久保裕紀監督によると、NPB側の回答は「係数の範囲内」だったといいます(デイリースポーツ/Yahoo!ニュース)。
同じ会議では拡大ベース導入にからめ、走塁用の手袋を「1センチ長くしとけ!」と冗談めかして提案する場面もありました。
過去にはセ・パ両リーグのシャッフル案やレンタル移籍構想、登録選手を一度は全員1軍のグラウンドに立たせるという仰天プランをツイートしたこともあります(中日スポーツ)。
8月25日にはスポニチが「再び球界改革案」としてこの提言を詳報しており、話題は現在進行形で広がっています。ベンチ枠拡大の一件も、新庄監督が積み重ねてきた改革案の延長線上にあると言えそうです。
