ねずみのフレデリックの名言「おひさまの光」に込めた意味は?

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フレデリックの名言、まずはこれ「おひさまの光を集めてるんだ」

フレデリック「LIGHT」Music Video / frederic “LIGHT”  -2nd Full Album「フレデリズム2」2019/2/20 Release-

出典:フレデリック「LIGHT」Music Video / frederic “LIGHT” -2nd Full Album「フレデリズム2」2019/2/20 Release- – フレデリック FREDERIC official

冬に備えて働かない野ねずみが、こう言い放ちます。

「こう みえたって、はたらいてるよ。さむくて くらい ふゆの ひの ために、ぼくは おひさまの ひかりを あつめてるんだ」

これが、絵本『フレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなし』で最も有名な一節です。

仲間のねずみたちがとうもろこしや小麦を必死に集める中、フレデリックだけは何もしていないように見える。

でも本人は「働いている」と言い切るんです。

集めているのは、食料じゃなくて光。

ちょっと変わってますよね。

この絵本は、レオ・レオニ(Leo Lionni)が1967年に発表した作品です。

日本語版は詩人・谷川俊太郎の訳で、1969年に好学社から刊行されました。

名言が生まれた物語のあらすじ

フレデリック「CYAN」Music Video / frederic “CYAN”

出典:フレデリック「CYAN」Music Video / frederic “CYAN” – フレデリック FREDERIC official

古い石垣に、5匹の野ねずみが暮らしています。

フレデリックを除く4匹は、冬に備えてせっせと食料を集める働き者です。

フレデリックだけがぼんやりしているように見えて、仲間から「何をしているんだ」と聞かれます。

そこで出てくるのが、先ほどの「おひさまの光を集めてるんだ」というセリフ。

「色」も集めていた

さらにフレデリックはこうも言います。

「いろを あつめてるのさ。ふゆは はいいろだからね」

灰色一色になる冬に備えて、色まで集めているというわけです。

食料が尽きた冬、フレデリックの出番

やがて冬が来て、集めた食料が尽きてしまいます。

仲間に「きみが あつめた ものは、いったい どうなったんだい」と問われたフレデリック。

返した言葉が「めを つぶって ごらん」

目を閉じた仲間たちに、集めた光や色、そして言葉を語って聞かせるんです。

これで、灰色で寒い冬が少し温かくなる。

食料の代わりに、心を満たすものを集めていたんですね。

フレデリックの名言集

フレデリック「オドループ」Music Video | Frederic

出典:フレデリック「オドループ」Music Video | Frederic “oddloop” – フレデリック FREDERIC official

物語の中で特に印象的なセリフをまとめました。

  • 「こう みえたって、はたらいてるよ。さむくて くらい ふゆの ひの ために、ぼくは おひさまの ひかりを あつめてるんだ」
  • 「いろを あつめてるのさ。ふゆは はいいろだからね」
  • 「めを つぶって ごらん」
  • 「はくしゅなんて いらないよ、げっけいじゅの かんむりなんて。だれだって ほんとは じぶんの できることを してるっていうわけさ」

仲間からは最後にこう称賛されます。

「おどろいたなあ、フレデリック。きみって しじんじゃないか!」

照れたフレデリックの返事は「そういうわけさ」

この短いやり取りに、物語のテーマがぎゅっと詰まっています。

作者レオ・レオニってどんな人?

【絵本】フレデリック(レオ=レオニ 作)|芸術は、こころの栄養だ。【あらすじ/レビュー】

出典:【絵本】フレデリック(レオ=レオニ 作)|芸術は、こころの栄養だ。【あらすじ/レビュー】 – 読書猫の名著案内

この名言を生んだレオ・レオニは、1910年5月5日にオランダ・アムステルダムで生まれました。

父親はダイヤモンド研磨工だったそうです。

幼少期は、シャガールやピカソ、デ・キリコ、パウル・クレーといった画家の作品に囲まれて育ったといいます。

この環境が、後の切り絵(コラージュ)による独特の表現につながったのかもしれません。

代表作『スイミー』との関係

レオ・レオニは1963年に『スイミー』を発表し、1967年にブラチスラバ世界絵本原画展で金のりんご賞を受賞しています。

同じ1967年に発表された『フレデリック』は、翌1968年にコールデコット賞オナー(次点)を受賞しました。

谷川俊太郎はこの2作を含め、レオ・レオニ作品の多くを翻訳しています。

レオ・レオニは1999年10月12日、89歳で亡くなりました。

意外と知られていない事実

フレデリック「人魚のはなし」Music Video

出典:フレデリック「人魚のはなし」Music Video – フレデリック FREDERIC official

実は「ぼくが、目になろう」という名言、フレデリックのセリフだと思われがちですが、これは『スイミー』の名言です。

検索していると、この2つを混同している紹介文を見かけることがあります。

どちらもレオ・レオニ作品で、谷川俊太郎が翻訳している。

そのせいで混ざりやすいのかもしれません。

フレデリックの名言は、あくまで「おひさまの光」「色」「言葉」を集める話です。

『フレデリック』の書籍情報

Kマート・リアリズムという視点からミニマル文学を読んでみる。フレデリック・バーセルミ「セイフウェイ」

出典:Kマート・リアリズムという視点からミニマル文学を読んでみる。フレデリック・バーセルミ「セイフウェイ」 – アサヒ 音楽と文学は色ガラス

最後に、実際の本の情報もまとめておきます。

項目 内容
作者 レオ・レオニ
訳者 谷川俊太郎
出版社 好学社
刊行 原書1967年/日本語版1969年
ページ数 32ページ
価格 1,650円(税込)
対象年齢 3〜7歳以上
ISBN 978-4-7690-2002-8

絵本ナビには113件のレビューが寄せられていて、長く読み継がれている定番作品だとわかります。

レオ・レオニの原画や版画は、軽井沢ニューアートミュージアムで扱われています。

公認版画の通販は求龍堂が実施しています。

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まとめ

フレデリック「Happiness」Music Video / frederic “Happiness”

出典:フレデリック「Happiness」Music Video / frederic “Happiness” – フレデリック FREDERIC official

フレデリックの名言は、「おひさまの光を集めてるんだ」という一言に集約されます。

食料の代わりに、光・色・言葉を集めていたフレデリック。

冬に仲間の心を温めたその姿は、詩人・谷川俊太郎の訳文を通して、日本でも長年愛されてきました。

「ぼくが、目になろう」は『スイミー』の名言なので、混同しないよう気をつけたいところです。

気になった方は、実際に絵本を手に取ってフレデリックの言葉を確かめてみてください。

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この記事を書いた人

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