俊輔コーチが「長友は恐ろしい」と評した。
2026年5月15日、北中米ワールドカップの日本代表メンバー発表。39歳8ヶ月の長友佑都(FC東京)が選出されたことで、この言葉が生まれた必然がある。
日本人初・アジア人初のW杯5大会連続出場。しかも発表のわずか9日前、長友はJ1リーグで怪我明けの先発に復帰したばかりだった。
なぜここまで続けられるのか。その答えは、数字とエピソードの中にある。
怪我から53日、それでも先発に戻った

出典:【5回目の大舞台へ】長友佑都、涙の選出 – fctokyochannel
2026年3月、J1リーグの水戸ホーリーホック戦で長友は右ハムストリングを肉離れして途中交代した。
39歳での重傷。代表入りを諦めたファンも少なくなかったはずだ。
しかし53日後の5月6日、東京ヴェルディ戦で先発復帰。10日にはJ1でも先発に入り、15日のメンバー発表で名前を呼ばれた。
その瞬間、男泣きした長友は17日の会見でこう語っている(スポニチアネックス報道)。
> 「最後の2カ月は怪我もして、焦りや不安もある中でのギリギリの戦いをしていた」
「ギリギリの戦い」という言葉の重みが、53日という数字を際立たせる。
世界9人目という数字の重み

出典:長友佑都のW杯選出会見に平愛梨ら家族が登場!長年支えられた仲間と家族へ感謝を伝える 『FIFAワールドカップ2026 FC東京 代表選出選手記者会見』 – oricon
W杯5大会連続出場。この記録を持つ選手は、世界でもこれまで8人しかいない。
サッカーダイジェストWebの報道によると、先達はこの面々だ。
- メッシ(アルゼンチン)
- C・ロナウド(ポルトガル)
- オチョア、カルバハル、マルケス、グアルダード(メキシコ)
- マテウス(ドイツ)
- ブッフォン(イタリア)
そこに長友佑都が9人目として加わった。
選出時の年齢39歳8ヶ月は、日本代表史上最年長のW杯メンバー入り。さらに今回の26名の中で、フィールドプレイヤーとして唯一のJリーガー選出でもある(他の25名は全員海外組)。
積み上げてきた記録
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 代表通算出場数 | 144試合 |
| W杯通算出場試合数 | 15試合(日本歴代最多) |
| クラブキャリア通算出場数 | 約508試合 |
| インテル在籍 | 7シーズン半・公式戦210試合 |
メッシやC・ロナウドと並ぶ記録を、39歳のJリーガーが打ち立てた。これが「恐ろしい」と言われる理由のひとつだろう。
「笑われた」3年半の執念

出典:どうしても練習がしたい長友選手 #サッカー日本代表 #長友佑都 #SAMURAIBLUE – JFATV
カタール大会のクロアチア戦敗退後、長友は一時引退を考えた。
転機は決勝の観戦だった。「なぜここを目指さないんだ」と自問し、現役続行を決意した。
しかし5大会目を宣言したとき、周囲の反応は冷たかった。
> 「カタール大会の後、次のW杯を目指すと言ったら結構な人に笑われた。でも僕は信じていた。自分を疑ったことはないですし、信念を持ってここまで来れたから今の自分がいる」(サッカーダイジェストWeb報道)
36歳での5大会目宣言。「笑われた」のも無理はない、と思う人が多かっただろう。
でも3年半後、その宣言は現実になった。
「恐ろしい」の正体
意外と知られていないのが、不要論への答えをすでに持っていたという事実だ(デイリースポーツ報道)。
> 「空気清浄器みたいな役割を果たせる。W杯が終わる頃には称賛しかない」
自分の価値を明確に言語化できる。その自信の根拠が、積み上げてきた144試合の代表歴とW杯通算15試合(日本歴代最多)という数字なのだ。
「笑われた」からここまできた39歳が、世界9人目の記録を持って北中米の地に立つ。
俊輔コーチが「恐ろしい」と評した理由は、そこに詰まっている。
