打者が自分の打った球に当たってアウトになる。
プロ野球ではめったに見られない光景が、2026年8月29日の阪神対巨人戦(甲子園)で起きました。
主役は巨人・松本剛(外野手・背番号9)。セーフティーバントの打球が、走り出した本人に接触するという珍しいプレーで、球審がマイクを握って場内に説明する事態となりました。
バント失敗の瞬間、何が起きたのか

出典:⚾首位阪神との大一番で何が!? 松本剛のセーフティーバントがまさかの守備妨害に…巨人、先制機も逃す – Japan News
1回表、1死一塁。2番・佐々木の左前打で作った好機でした。
カウント1-1から、阪神先発・大竹耕太郎の2球目、136km/hのストレートに松本がバットを合わせます。
打球は本塁ベース前に高く弾みました。
一塁へ走り出した松本が、そのバウンドした打球に触れてしまいます。
一球速報の記録は「捕ゴロ(セーフティバント/バント失敗/守備妨害)」。球審は場内に「松本選手がフェア地域で打球に当たったためアウト」と説明しました。
打者走者がフェア地域で自分の打球に触れた瞬間にアウトが宣告される、というのが規則です。ただしバッターボックス内にいて打球の進路を妨げる意図がないと審判が判断すれば、ファウルになる例外もあります。
松本剛はなぜバントにこだわるのか

出典:【さすがABE】高木豊「松本剛はバントも上手いし阿部監督好みな補強だな」【プロ野球反応集】【2chスレ】【なんG】 – こちら野球の反応集 プロ野球 野球なんj
巨人が松本のFA獲得に動いた理由の一つに、アサヒ芸能は「バント成功率100%(15犠打)」というデータを挙げています。
この技術は今季も発揮されていました。
8月19日のDeNA戦では鮮やかなセーフティーバントを決め、DeNA守備陣がファウルと勘違いして処理を見送るほどでした。もっとも直後の一塁けん制でアウトになり、好機は消えています。
4月2日の中日戦では、9回無死二塁で当時の阿部慎之助監督が松本に送りバントを指示。首位打者経験者にバントをさせる起用法をめぐり「補強の意味は」とファンから疑問の声が上がった一幕もありました。
実はこれが今季2度目、守備妨害がらみのプレー

出典:⚾️【巨人】松本剛、まさかの守備妨害でアウト!フェアゾーンの打球が体に当たる珍事発生😱🔥⚾️ – 🔥 Japan Viral Updates🥈
松本が絡む守備妨害騒動は、今回が初めてではありません。
6月19日の中日戦(東京ドーム)7回、ダルベックが空振り三振した際、捕手の二塁送球を一塁走者の松本が妨害したと判定されました。
盗塁が決まったように見えた直後のアウト宣告に、当時指揮を執っていた橋上秀樹監督代行が抗議しましたが、判定は覆りませんでした。
元パ・リーグ審判員の山崎夏生氏は週刊ベースボールで、3ストライク目で打者が既にアウトになっている場合、守備妨害のペナルティは走者に科されるとルールを解説しています。
試合結果とチームの現在地

このプレーで1死一塁は2死一塁に。その後2死一、三塁とチャンスを広げましたが、5番・大城が投ゴロに倒れ無得点でした。
試合は4回裏に坂本誠志郎、元山飛優の適時打などで阪神が加点。巨人先発・田中将大は踏ん張れず、阪神4-1巨人で敗れています。
松本はこの試合4打数無安打。シーズン打率は.280から.276まで下がりました。
チームは5月26日、阿部慎之助監督から橋上秀樹監督代行への交代を発表済みです。当時の成績は46試合24勝22敗でした。
松本自身は2022年に打率.347で首位打者とベストナインを獲得した実績を持ちます。2025年11月26日のFA移籍では2年総額約2億5000万円(推定)の契約を結び、通算成績は878試合・打率.267。バントの精度もアウトになった今回のプレーも、同じ選手の一面として記憶に残りそうです。
