優勝候補が初戦で「勝ち点1」を取りこぼした
シュート27本。それでも0点。
2026年6月15日、W杯北中米大会の1次リーグH組初戦で、FIFAランキング2位のスペインが、初出場のカボベルデと0-0で引き分けました。
会場はアメリカ・アトランタ。4大会ぶりの優勝を狙う欧州王者の出だしとしては、まさかの足踏みです。
スポニチの報道によると、スペインは枠内シュート7本を放ちながら、最後までゴールをこじ開けられませんでした。
相手はランキング67位、人口50万人強の島国。アフリカ予選を勝ち上がり、初めてW杯の舞台に立ったチームです。
この試合は、大会初のスコアレスドローとなりました。
負傷明けのヤマル、後半26分から登場

出典:ヤマル今季終了か…バルセロナに起きた最悪のシナリオ – サッカーレジェンド研究部
注目はやはり、バルセロナの18歳FWラミン・ヤマル。
実はこの試合、スタートはベンチでした。
ハムストリングの負傷で約2か月離脱しており、万全とは言えないコンディションだったためです。同じく主力のニコ・ウィリアムスも本調子ではない状態で大会に入りました。
ヤマルがピッチに立ったのは後半26分(約71分)。ここでW杯デビューを果たします。
右サイドで試合のリズムを変えにかかりましたが、約20分間プレーしても、カボベルデの堅い守りを崩しきれませんでした。
デ・ラ・フエンテ監督は試合後、こう振り返っています。
「ラミンが入った瞬間、彼が(カボベルデの)戦い方を変えた」
投入の効果は認めつつ、それでもゴールは生まれず。デビュー戦は引き分けという、ほろ苦い結果になりました。
数字が語る「内容は圧倒、結果は痛恨」

出典:【衝撃の6人抜き】ラミン・ヤマルさん、ついに限界突破してしまう…バルセロナの神へ駆け上がる17歳の天才 – クラックフットボール
この試合、データだけ見ればスペインの一方的な展開でした。
主な数字を並べてみます。
| 項目 | スペイン | カボベルデ |
|---|---|---|
| シュート | 27本(枠内7) | ー |
| xG(期待得点) | 約2.29 | 約0.29 |
| パス成功 | 700本超 | ー |
xGで2.29というのは、計算上は2点以上取れていてもおかしくない数字。
それを0点に抑えたのが、カボベルデのGKヴォジーニャです。
ESPNなどの報道によると、彼はこの試合で7セーブを記録。W杯開幕2週間前に40歳になったばかりのベテランが、優勝候補の猛攻を一人で受け止めました。
前半にはフェラン・トレスのシュートがクロスバーを直撃し、オヤルサバルのヘッドもGKに弾かれる場面が。スペインにとっては「決まっていてもおかしくない」決定機の連続でした。
なお、この引き分けでもスペインは32試合無敗を継続しています。
実は「スペインの遅い出だし」は伝統だった

出典:ピッチレベルで見たヤマルのシュートの軌道がぶっ壊れwwwww – 2chサッカーの噂話【ネット民の反応】
意外と知られていないのが、スペインのW杯での立ち上がりの悪さです。
ESPNの分析によれば、スペインは2022年以前の14回の出場で、初戦で勝ったのはわずか3回。
2014年も2018年も、初戦で白星を逃しています。
さらに象徴的なのが2010年大会。初戦に敗れながら、最終的には優勝までたどり着きました。
つまり「初戦でつまずく」こと自体は、スペインにとって珍しくないのです。
ただ今回は相手が初出場国。同じH組では、ドイツが初出場のキュラソーを7-1で圧倒しており、対照的な結果が際立ちました。
カボベルデのブビスタ監督は、歴史的な勝ち点1をこう誇りました。
「これがすべてだ。我々の国、チーム、組織、勇気、粘り強さを世界が見た」
デ・ラ・フエンテ監督も「今大会は極端に拮抗していて難しい」とコメント。格上が必ず勝てる大会ではない、という現実を初戦から突きつけられた形です。
ヤマルにとっては、ここからが本当のW杯。負傷明けのエースがどこまでギアを上げられるか、H組の行方とあわせて注目が集まります。
