三塁ベースで「腕立て伏せ」? その正体はポップアップスライド

出典:大谷翔平のデッドリフト、重量が凄まじすぎるww【プロ野球ネット反応】 – 侍プロ野球【なんJ野球速報】
三塁ベースに滑り込む大谷翔平が、腕立て伏せのような動作を見せた。
見た目はちょっとユニークですが、これはパフォーマンスではありません。
「ポップアップスライド」と呼ばれる走塁技術で、2025年春季キャンプから実戦導入されているものです。
そしてこの技術が生まれた背景には、2024年ワールドシリーズでの負傷がありました。
きっかけはワールドシリーズ第2戦の左肩負傷
2024年10月のワールドシリーズ第2戦。
大谷翔平が二塁へスライディングした際、左肩を負傷しました。
ワールドチャンピオンを目前にした大一番での出来事です。
この経験が、翌2025年のスプリングトレーニングで「怪我をしないスライディング」への取り組みにつながっていきます。
ポップアップスライドの仕組みと専用グローブ

出典:原宿のニューバランスで大谷翔平選手のとんでもないポップアップ!!一緒にプリクラ!直筆サイン入りグッズも!オタクが潜入! – 私と野球とオオタニサン
技法そのものはシンプルです。
腰を地面に対して垂直に保ちながら、片手(主に左手)を地面につけてスライド。
通常のスライディングが肩を地面側に倒れ込ませるのに対し、ポップアップスライドでは上体を起こしたまま滑り込みます。
腕立て伏せの体勢に見えるのは、そのためです。
着地後はそのまま素早く立ち上がれるため、次の塁を狙いやすくなるというメリットもあります。
走塁専用グローブも新調
この技術に合わせて、ニューバランス製の走塁専用グローブも着用しています。
サッカーのゴールキーパーグローブに似た形状で、塁上での手・手首への衝撃を和らげる役割を持っています。
2025年春季キャンプでの練習動画がESPN公式TikTokで拡散し、「怪我をしないための工夫がすごい」と海外ファンの間でも大きな話題になりました。
正規シーズンで初披露、三塁スライディングでも効果を発揮

出典:【大谷翔平】「初めて本当の重圧を感じた」カイル・タッカーが明かした大谷翔平への本音…なぜ翔平だけが彼の苦しみに気づけたのか – 大谷翔平 RECORD【海外の反応】
Sports Illustratedの報道によると、新技術の正規シーズン初使用は2025年のアトランタ・ブレーブス戦での二塁盗塁。
その後、2025年6月11日のパドレス戦(アウェー)では9回表に右翼への三塁打を放ち、三塁へのスライディングに成功。
足を踏まれる場面もありましたが試合を続行し、同イニングにウィル・スミスの安打で生還。
ドジャースは5-2で勝利しています(ClutchPoints報道)。
試合後、デーブ・ロバーツ監督は「大谷は大丈夫、出場に支障なし」と即座に発表しました。
怪我防止技術の効果が示された形です。
2026年シーズン、走塁以外でも別次元の数字

出典:【大谷翔平】何だこの数値は…打率3割超え&6回無失点で全米に衝撃が走る – 大谷翻訳タイムズ
2026年シーズン現時点のスタッツ(MLB.com・FanGraphs報道より):
- 打率:.301
- 出塁率:.417(ナ・リーグ1位)
- OPS:.927(ナ・リーグ4位)
- 本塁打:11号
- 防御率:0.74(リーグ最高水準)
- 連続出塁:53試合(2025〜2026年にかけて記録)
打者として、投手として、走者として。3つの局面すべてで超一流の数字を出し続けています。
6月3〜7日の連戦でも結果を出し続ける
6月3日のダイヤモンドバックス戦では今季2本目の三塁打を記録(ESPN報道)。
投手兼DHとして出場し、3安打2四球の活躍でした。
試合後のコメントは「動き方の違いかなと。ブルペンから良かった。1週間での調整がしっかりできた」。
6月6日のエンゼルス戦(ドジャース9-2勝利)では、初回だけで内野安打と今季11号の2ランホームランを記録(MLB.com報道)。
エンゼルス戦5連勝、5試合合計41対5という圧倒的なスコアになっています。
6月7日のエンゼルス戦でも3回に得点を記録。CBS Sportsのボックススコアには「Ohtani scored, Freeman to second」と残されています。
怪我の経験が走塁技術を変えた

ここで意外と知られていない事実を1つ。
ポップアップスライドの習得は技術面だけでなく、専用グローブの開発・装備という二段構えの取り組みです。
走塁中の負傷は長期離脱に直結するリスクがあります。
10年7億ドルという大型契約のもとで戦う大谷にとって、体を守り続けることはシーズンを通じた最優先事項のひとつ。
三塁ベースでの「腕立て伏せ」に見える動作には、162試合を走り切るための綿密な準備が詰まっています。
