大悟の演技に是枝監督が惚れた現場の話 台本なしで撮影された『箱の中の羊』

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是枝監督が大悟に出した「異例の指示」とは

千鳥・大悟、「ルンバやん」ヒューマノイドの息子に戸惑い 映画『箱の中の羊』

出典:千鳥・大悟、「ルンバやん」ヒューマノイドの息子に戸惑い 映画『箱の中の羊』 – oricon

「セリフを完璧に覚えなくていい、現場で耳打ちするから自分のやり方でやって」

これ、是枝裕和監督が映画初主演の大悟さんに伝えていた言葉です(女子SPA!報道より)。

通常の映画撮影ではあり得ない指示ですよね。

でも、是枝監督はあえてこの方法を選びました。

大悟さんが持つ「歩くだけで画面が持つ」存在感を、台本に縛られず引き出すための判断だったようです。

是枝監督は大悟さんについて「1970年代日本映画の俳優のよう」と評し、「北野武の背中」を重ねたと語っています(cokiの記事より)。

芸人としてのアドリブ力を、そのまま俳優の武器に転化させた現場だったわけです。

広島で撮影された理由と作品の世界観

【最新作】是枝監督に聞いた「箱の中の羊」広島ロケも|綾瀬はるか|大悟(千鳥)|HOME広島ニュース

出典:【最新作】是枝監督に聞いた「箱の中の羊」広島ロケも|綾瀬はるか|大悟(千鳥)|HOME広島ニュース – 【公式】HOME広島ニュース

『箱の中の羊』の撮影地は、広島県内。

中国新聞デジタルの報道によると、作中では広島弁が多用されています。

建築家の妻・甲本音々(綾瀬はるか)と、工務店2代目社長の夫・健介(大悟)夫妻が舞台。

2年前に亡くした息子・翔の姿をしたヒューマノイドを家族として迎え入れる物語です。

タイトルの由来は『星の王子さま』

タイトル『箱の中の羊』は、サン=テグジュペリの『星の王子さま』の一節に由来しているそうです(映画.comより)。

物語の舞台は「そう遠くない未来」

ヒューマノイド・翔役を演じる桒木里夢さんは、200人以上のオーディションから選ばれた逸材です。

着想は中国スタートアップの記事から

THR Japanの記事によれば、是枝監督が本作の着想を得たのは2024年3月。

AIで亡き人を復活させる中国のスタートアップに関する記事を目にしたことがきっかけでした。

同年秋には北京で創業者と面会し、サービスを実演してもらっています。

2年がかりで構想された作品、ということになります。

カンヌでの評価は「絶賛」と「酷評」が真っ二つ

【是枝裕和】綾瀬はるか×大悟、異質をぶつけた先に見たもの/20兆円を掲げる国の「産業戦略」への違和感/『箱の中の羊』

出典:【是枝裕和】綾瀬はるか×大悟、異質をぶつけた先に見たもの/20兆円を掲げる国の「産業戦略」への違和感/『箱の中の羊』 – CINRA

ここが今回のカンヌで面白かった部分です。

2026年5月16日(現地時間)、第79回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で『箱の中の羊』が公式上映されました。

会場は約2,300人収容のホール。約9分間のスタンディングオベーションが起きた、と報じられています(シネマトゥデイ、オリコン)。

ところが翌17日、英映画業界誌「Screen」の星取表が公開されると様相が変わります。

「Screen」星取表の数字

SmartFLASHの報道による評価をまとめます。

  • 平均点: 4点満点中 1.4点
  • 当時公開済み12作品中 最下位
  • 濱口竜介監督『Suddenly Feel Sick』: 3.1点(2位)
  • 深田晃司監督『Nagi Diary』: 2.5点(5位)

同時期にカンヌ入りした他の日本人監督と比較しても、評価の差は明確でした。

別の報道では「拍手はわずか3分半」との表現もあり、9分という数字との食い違いも指摘されています(SmartFLASH)。

会場の盛り上がりと批評家の評価が分かれた、珍しいケースと言えそうです。

大悟本人が語った「困惑」と完成作への驚き

千鳥・大悟、妻役・綾瀬はるかとの設定にショック!?カンヌでも会場を沸かせる『箱の中の羊』第79回カンヌ国際映画祭 記者会見

出典:千鳥・大悟、妻役・綾瀬はるかとの設定にショック!?カンヌでも会場を沸かせる『箱の中の羊』第79回カンヌ国際映画祭 記者会見 – シネマトゥデイ

大悟さん自身、スタンディングオベーションには戸惑っていた様子です。

シネマトゥデイによる本人コメントがこちら。

> 「10分近くなんて拍手をしたこともないし、されたこともないし、本当にスタンディングオベーションを『もうそろそろ……』と止めている人も初めて見ましたし、そんな監督にビックリしました」

芸人らしい客観的な視点ですよね。

是枝監督側も会見でこう語っています。

> 「こんなにたくさんの拍手を本当にありがとうございました。作品を一緒に作ったスタッフと、キャストと一緒にまたこの場に戻ってくることができて本当に幸せです」

完成作を見た大悟の感想

スポーツ報知の取材で、大悟さんは完成作を見た感想をこう述べています。

「すげえな監督!こんなにわしを違和感なく仕上げたか」

台本を完璧に覚えずに撮影に臨んだ俳優が、完成版を見て驚いた、という構図です。

是枝監督の演出力が表れたエピソードと言えます。

意外と知られていない事実:相方ノブも現地入り

あまり報じられていませんが、千鳥の相方であるノブさんもカンヌに同行していました。

レッドカーペットを見守る形で現地入りしていたことが、YouTubeで確認できます。

コンビでの「カンヌ凱旋」だったわけです。

2026年5月29日、日本公開へ

千鳥・大悟、息子の姿のヒューマノイドに「ルンバやん」 是枝監督最新作 映画『箱の中の羊』本編映像

出典:千鳥・大悟、息子の姿のヒューマノイドに「ルンバやん」 是枝監督最新作 映画『箱の中の羊』本編映像 – シネマトゥデイ

『箱の中の羊』は2026年5月29日に日本公開予定です。

配給は東宝・ギャガ(日本)、北米はNEONが担当します。

製作はフジテレビジョン、ギャガ、東宝、AOI Pro.の4社体制。

音楽は坂東祐大さん、撮影は近藤龍人さんが手掛けています。

カンヌでは評価が割れた本作ですが、日本の観客がどう受け止めるか。

是枝監督がカンヌコンペ部門に挑むのは今回で8回目、2023年『怪物』以来3年ぶりの登場でした。

海外の批評家と日本の観客で評価がどう違ってくるのか、公開後の反応に注目が集まりそうです。

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