クラス替えをきっかけに教室から足が遠のいた中学2年生
小学3年生でスマートフォンを手にし、動画アプリへの投稿を始めた少女がいます。
ひかりんちょさんです。静岡県出身、2003年7月生まれ。SNS総フォロワー数は160万人を超えると、FRIDAYデジタルが伝えています。
中学入学当初は、クラス全員が初対面だったこともありすぐに友人ができ、問題なく通学できていました。
流れが変わったのは中学2年のクラス替えです。仲の良い友人と離れた新しいクラスには、すでにグループができあがっていました。
集団で遊ぶことやグループ作りが得意でなかったひかりんちょさんは、輪に入ろうとしても辛さが先に立ち、そのまま学校に行けなくなったと不登校オンラインのインタビューで明かしています。
不登校の期間は、中学2年から3年にかけて続きました。
母親との衝突、それでも途切れなかった発信

出典:防犯・交通大使にひかりんちょさんが就任 YouTubeなどの発信で若者から人気を集める静岡・吉田町出身のマルチタレント – 静岡朝日テレビニュース
当時は家族との関係もうまくいっていませんでした。
「自分の居場所はどこにもないんだと絶望した」。ひかりんちょさんはFRIDAYデジタルの取材にそう振り返っています。
母親との衝突が最も激しくなったのは中学2年の冬。「もう2人ともボッコボコで」と表現するほどのけんかで、眼帯を付ける事態にまで発展したとENCOUNTに語っています(ENCOUNT)。
妹たちの面倒を見る余裕もなくなっていたといいます。学校だけでなく、家庭の中でも役割を果たせない状態が重なっていたことがうかがえます。
それでも学校に行けない日々の感想を、TikTokやミクチャに投稿し続けました。似た境遇の人たちとの交流に救われたそうです。
不登校中だった中学2年のうちに、所属事務所からDMでスカウトの連絡が届いたのもこの時期です。学校に居場所がなかった時期に、SNSの中に新しい居場所と評価が生まれていたことになります。
給食だけ食べに登校した中学3年、そして高校での巻き返し
中学3年になると状況は落ち着きはじめ、昼に給食だけ食べに登校できるようになりました。
「もっと学校に行っておけばよかった。特に給食をもっと食べておけばよかった」。めざましmediaの取材に、当時を冗談交じりに振り返っています。
「中学が終わって後悔したので、高校からは後悔しないように」。この思いから、高校進学後は仕事と学業の両立を決意したと明かしています。
高校1年、16歳で初のエッセイを出版し、4度の重版を記録。2020年10月7日には2冊目のエッセイをKADOKAWAから発売しました。900件の悩み相談をまとめた197ページの一冊です(PR TIMES)。
2冊目の発売時点でフォロワー数は150万人超でした。現在は160万人を超えており、活動の広がりとともに数字も伸び続けています。
2022年3月、高校を卒業しています。
「10代の代弁者」として見据える、次の居場所づくり

出典:【Z世代の代弁者】『ひかりんちょ』 カリスマインフルエンサーの素顔に迫る【every.しずおか特集】 – Daiichi-TV NEWS
母親との関係は今、大きく変わりました。「お出かけもするし、お昼寝もする」と話すほど良好な関係を築いています。
不登校の日々について、「自分の居場所が学校だけじゃないということが分かったのは、いい経験だった」と総括。
現在は”10代の代弁者”と呼ばれ、悩み相談の発信を続けるひかりんちょさん。NHKの福祉番組出演や東京ガールズコレクションのモデル参加など、活動の幅も広げています。SNS発信だけだった不登校当時から、テレビやファッションの場へと活動領域が広がった格好です。
相談に応じる際に心掛けているのは「否定しすぎないこと」だそうです。
「SNSではなく、リアルで集まれる場所があったほうがいい」。悩みを抱える10代が月に数回集まれる、リアルの居場所づくりも構想しているといいます。
「自分が20代、30代になった時も、新しい10代の子が抱えている悩みのために何かできたらと思っています」。この言葉には、自身の不登校経験が土台になっています。
