結論:アルミ缶1kgの値段は今190〜335円、業者で145円の差

同じ日にアルミ缶を1kg持ち込んでも、業者によって受け取れる金額は倍近く変わります。
2026年9月時点、アルミ缶(缶ジュースなどの使用済み飲料缶=UBC)の買取価格は1kgあたり190円から335円です。
最高値のアルミ缶買取.jp(埼玉県越谷市)はバラ物335円(9月3日改定)、最安値の土金(大阪)はバラ物190円(8月8日更新)。その差は145円にのぼります。
「アルミ缶1キロの値段」を調べるとき、まず知っておきたいのは相場が一律ではないという事実です。持ち込む業者と缶の状態(バラかプレスか)で受取額は大きく変わります。
業者ごとの最新価格を比較

2026年9月時点で価格を公表している主な業者は次の通りです。
| 業者 | プレス品 | バラ物 | 更新日 |
|---|---|---|---|
| アルミ缶買取.jp(埼玉県越谷市) | – | 335円 | 9/3 |
| 大畑商事(大阪・千葉・群馬) | 320円 | 無料引取 | 9/8 |
| 土金(大阪) | 300円 | 190円 | 8/8 |
| 山下商店(愛知県名古屋市) | – | 240円(税抜218円) | 9/7 |
| 内田産業(兵庫県伊丹市) | 220円 | 200円 | 9/9 |
注目したいのは大畑商事の動きです。
6月2日時点でプレス品は340円でしたが、9月8日には320円まで下がりました。
地金相場が過去最高を更新する中で、買取価格は逆に下落している業者もある。この矛盾には理由があります。
なぜ地金価格は過去最高なのに買取額はまちまちなのか
国内アルミ地金価格の指標「NSP」は2026年7-9月期に690円/kgで決定しました。
前期比130円高、4四半期連続の上昇で過去最高値です。
日刊産業新聞は、流通筋の「過去に例のない上げ幅」というコメントを伝えています。
この水準は数年前とは別物です。
JBpressによれば2020年まではアルミ缶買取は1kgあたり30〜50円程度でした。
2023〜2024年に180円前後まで上がり、2026年に入ってからは1-3月期500円、4-6月期560円、7-9月期690円と加速しています。
ただしNSPは製錬会社と大口ユーザー間の取引価格。回収業者が個人から缶を買い取る価格は、選別・圧縮・輸送のコストを引いた金額です。
このコスト差やプレス・バラの手間の見込み方が業者ごとに違うため、145円もの開きが生まれます。
中東情勢とLME高騰が背景に
価格急騰の発端は中東です。
住友商事グローバルリサーチによると、2026年2月28日に米国とイスラエルがイランに対し軍事行動を開始しました。
3月初旬にはカタールのQatalumが生産縮小と不可抗力を宣言。
3月28日にはバーレーンのALBA(160万トン級)とUAEのEGA Al-Taweelah製錬所(160万トン級)が軍事攻撃で損傷しました。
EGAは完全復旧に最大1年かかると表明しています。
ロンドン金属取引所(LME)は3月30日に一時6%高の3,492ドル/トンまで急騰。日本経済新聞は「アルミ高騰、一時6%高 中東の製錬所攻撃で供給懸念」と報じました。
4月16日には3,670ドル/トンと約4年半ぶりの高値を記録。
9月7日時点のLMEは3,311.45ドル/トンで、1カ月では0.74%下落したものの前年比では26.66%高い水準です(Trading Economics)。
中東は世界のアルミ生産の約1割を占め、中国は年間4,500万トンの生産上限に達していて増産できません。供給が細ったまま需要だけが残る構図が、高値を支えています。
1kg集めるには何本必要?収入シミュレーション

出典:【暴露】アルミ缶を集めるおじさんの収入源を調べたら…驚愕の事実が! – 廃バッテリー買取センター
実際にどれくらい集めれば1kgになるのでしょうか。
350ml缶1本の重さは約15g。1kg集めるには約70本が目安です。
45Lのゴミ袋1杯(約200本)だと、重さは約3kgになります。
バラ買取180〜200円/kgの業者なら、3kgで540〜600円。
335円/kgのアルミ缶買取.jpに持ち込めば、同じ3kgでも約1,000円になる計算です。
JBpressは、大阪府在住の63歳男性がアルミ缶回収で月10万円を稼ぐ事例を紹介しています。
本人は「アルミ缶集めは環境整備クリーン活動」「リサイクルはCO2抑制と地球温暖化防止に役立つ」と語っていました。
毎日コツコツ集めるというより、量をまとめて動く人の存在がうかがえます。
買取に出す際の注意点

出典:アルミ缶の買取価格がヤバい事になってる!! – 【ジャンクTV】ゴミはお金チャンネル
どの業者でも共通して不可とされているものがあります。
- ハードプレス品(強く潰しすぎて硬くなったもの)
- スチール缶・ペットボトル・ビンの混入
- 缶詰やスプレー缶の混入
大畑商事は「ハードプレス品は取扱不可」と明記しています。個別に潰した程度ならバラ物扱いで無料引取の対象です。
スチール缶が混ざると、アルミではなく鉄として扱われてしまいます。内田産業や土金も同様の基準を公表しています。
持ち込む前に、缶の種類と潰し方を確認しておくと受取額のトラブルを避けられます。
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まとめ:今後の相場はどう動くか

2026年9月現在、アルミ缶1kgの値段は190〜335円で、地金相場(NSP690円)は過去最高です。
一方でアルミ缶リサイクル協会のデータでは、2025年度のリサイクル率は94.7%と前年度の99.8%から5.1ポイント低下。CAN to CAN率も75.7%から73.3%に下がりました。
2026年の飲料用アルミ缶需要予測は197.3億缶(前年比98.7%)で、200億缶を割り込む見通しです。
供給網の混乱で地金は高騰する一方、リサイクルに回る缶の量と需要はともに縮小している。
このねじれが、次の四半期(10-12月期)のNSP発表でどう反映されるかが当面の焦点になります。
