4回転トーループがどうしても決まらず、跳ぶこと自体をやめる案が頭をよぎった時期があったという。
その壁を越えた17歳、島田麻央(東京都小金井市出身・木下グループ所属)が2026年9月6日、東京辰巳アイスアリーナで行われたCS木下グループ杯2026/東京の女子シングルで優勝した。シニアの国際大会デビュー戦を、自己ベストの合計231.32点で飾っている。
ショートプログラム(SP)2位からの逆転優勝で、フリーは152.48点。冒頭のトリプルアクセルから4回転トーループへの連続ジャンプを含む6本を、すべて着氷させた。
SP2位から逆転、フリー152.48点の中身

9月4日のSPでは、1番滑走の島田が冒頭のトリプルアクセルに回転不足がついたものの78.84点でまとめ、2位発進だった。
首位は中井亜美(TOKIOインカラミ)で80.27点の自己ベスト。差はわずか1.43点だった。この日は中井が技術点で全体トップの47.08点、島田は演技構成点で全体トップの33.38点を記録している。
迎えた9月6日のフリー。島田はトリプルアクセルから4回転トーループへの連続ジャンプを成功させ、残るジャンプもすべて着氷させて152.48点をマーク。合計231.32点で逆転した。
報道によれば、シニアの国際大会でトリプルアクセルと4回転トーループをともに成功させたのは日本女子で初めてだという。
2位はAIN(個人資格の中立選手)として出場したアレクサンドラ・イグナトワ(旧姓トルソワ)で合計221.06点。島田との差は10.26点開いた。中井は4位・207.72点、青木祐奈(日本建物管財)は7位だった。
シニアデビューから積み上げた白星

出典:🌟島田麻央、シニア国際大会デビューで衝撃の初優勝!4回転成功&自己ベスト更新✨#島田麻央 #フィギュアスケート #木下グループ杯 #フィギュアスケート女子 #シニアデビュー – TBS NEWS
島田のシニア転向は今シーズンから。7月25日のみなとアクルス杯でシニアデビューを果たし、合計221.97点で優勝した。この時はトリプルアクセルこそ成功させたが、4回転トーループは回転不足で転倒している。
8月12日のサマーカップではSP・フリーとも首位に立ち、合計220.58点でシニア2連勝。トリプルアクセルと4回転トーループの両方を着氷させている。
そして迎えた木下グループ杯が、シニアとして初めての国際大会だった。ノービス時代からの連勝は国際大会で20、同一カテゴリーの公式戦では42に達しているという。
ジュニア時代には世界ジュニア選手権4連覇、ジュニアGPファイナル4連覇を記録。今回のシニア初陣は、その勢いをそのまま持ち込んだ結果と言える。
雨の日に選んだ曲、ライバルへの言葉

出典:Mao Shimada 島田麻央 2024 Japanese Nationals FS – Yuriko
優勝後、島田は「うれしい。ロシアの選手が出てきた中での優勝と、自分が良い演技ができ、さらにうれしさが増している」とコメントした。
フリーの曲は「雨乞い」をテーマにした「Waloyo Yamoni」。この日は実際に雨が降っており、「雨が降っていたので楽しく滑れた」と振り返っている。
4回転トーループについては「回転不足はついてしまっているけど、まずはこうやって4回転トーループをしっかりこの国際大会の初戦から決めることができて、すごくうれしいです」と語った。「ここまでできるとは思ってなかったんですけど、成果が出て良かった」とも話している。
2位に入ったイグナトワについては「4回転ルッツをしっかり跳んでいた。ずっと4回転ルッツし続けているというのは、難しいことなのに、本当にすごいなって思う」と敬意を示した。
次はGPスケートカナダ、そしてフィンランドへ

出典:島田麻央が世界を驚かせた!17歳、シニア初戦でまさかの逆転V…⛸️✨ – Japa Vibes
島田はこの先、10月30日から11月1日にかけてケロウナで行われるGPスケートカナダに出場する予定だ。続く11月20日・21日にはヘルシンキでGPフィンランド大会にも出場が予定されている。
同じ木下グループ杯では、アイスダンスの吉田唄菜・森田真沙也組が合計170.49点で日本勢最上位の6位に入った。男子はSPで中田璃士が96.48点で首位に立ち、最終的に佐藤駿が2位でフィニッシュしている。
一時は封印すら考えた4回転を、初めてのシニア国際大会で確実に決めてみせた島田。次のGPシリーズでどんな演技を見せるか、注目が集まる。
