2026年5月29日、琉球ゴールデンキングスは桶谷大ヘッドコーチの退任を正式に発表しました。
退任理由は契約満了。2021-22シーズンから5シーズンにわたりチームを率い、Bリーグ優勝や天皇杯制覇を達成してきた名将が、沖縄を離れることになります。
退任後は2026年2月から兼任していた男子バスケットボール日本代表ヘッドコーチに専念します。
実はこれが「2度目の就任」だった

出典:バスケットボール男子日本代表・桶谷大HC就任記者会見 – 日本バスケットボール協会 – JBA
桶谷氏にとって、今回の琉球HCはじつは「再就任」でした。
bjリーグ時代にもキングスのHCを務めており、2008-09シーズンと2011-12シーズンに2度の優勝を達成しています。
Bリーグ移行後の2021-22シーズンに再び指揮を執ると、就任2年目の2022-23シーズンにはBリーグ初優勝を達成(琉球史上初)。
さらに2025年の第100回天皇杯全日本バスケットボール選手権でも頂点に立ち、沖縄県勢として初となる天皇杯タイトルをもたらしました。
bjリーグ時代を含めると、琉球でのタイトル獲得は計4回。後任コーチがこの実績を上回るのは、容易ではありません。
アリゾナ留学経験も持つ「異色の叩き上げ」

桶谷大氏は1977年12月23日生まれの48歳、京都府出身。
2005年に大分ヒートデビルズのアシスタントコーチとしてコーチキャリアをスタートさせました。
知ってました?桶谷氏、アリゾナ州立大学へのコーチング留学経験があります。
国内バスケ一本ではなく、米国でコーチング理論を体系的に学んだ経歴は、Bリーグ全体でも異色の存在として知られています。
この国際的な視野こそが「叩き上げコーチ」として日本代表のトップに立てた背景のひとつと考えられます。
日本代表HC就任の経緯と2028年ロサンゼルスへ

ホーバス解任が転機に
2026年2月3日、男子日本代表を率いていたトム・ホーバスHCが「方向性の相違」を理由に契約終了となりました。
後任として指名されたのが桶谷氏。当初は琉球HCとの兼任という異例の体制でW杯予選の指揮を執っていましたが、今回の退任により代表業務に完全専念します。
NBAとのつながりを持つ新コーチ陣
桶谷氏が掲げる目標は2028年ロサンゼルス五輪出場です。
コーチングスタッフには、NBAウィザーズで八村塁を指導したライアン・リッチマン氏(36歳、現B1三河監督)と、NBAニックス等での指導歴を持つ吉本泰輔氏(44歳)を登用。
NBAとの接点を持つコーチ陣を複数配置し、世界舞台での戦いに備えた布陣を整えています。
「その瞬間瞬間が宝物」退任コメントに滲む5年間

沖縄タイムスなどの報道によれば、桶谷氏は退任にあたってこうコメントしています。
「先人たちが受け継いできたキングスカルチャーを少しでもより良いものにしていきたいという一心で5年間邁進してきました」
「皆さまとファイナルや天皇杯の優勝を分かち合えたことも嬉しい記憶ですが、一緒にアリーナにいた時間、その瞬間瞬間が僕の宝物になるでしょう」
タイトル獲得の瞬間よりも「一緒にいた時間」を宝物と語る。このコメントに、桶谷氏の指導者としての人間性が滲み出ています。
なお、琉球ゴールデンキングスの後任HCは2026年5月29日時点で未発表。今後の人事にも注目が集まります。
