黒いキャップを目深にかぶった那須川、笑顔なし

出典:井上拓真vs.那須川天心、ついに再戦へ 世間の“勝敗予想”に苦言「ごちゃごちゃうるさい」「見とけよ」 『Prime Video Boxing 16』記者会見 – oricon
2日前の会見場に現れた那須川天心は、黒いキャップを目深にかぶっていました。
デイリースポーツによると、笑顔はなく、いつもより口数も少なかったといいます。
9月25日、東京・文京区の東京ドームホテル。27日にTOYOTA ARENA TOKYOで行われるWBC世界バンタム級タイトルマッチ(Prime Video Boxing 16)の公式会見です。
口を開けば、言葉は短く、迷いがありません。
> 「もう、やるだけ。何も考えることはない。本能で戦います」
スポーツ報知の報道によるものです。
試合の概要
- 日時:9月27日(日)16:30開始、Prime Video独占ライブ配信は17:00から
- 会場:TOYOTA ARENA TOKYO(東京・江東区)
- 王者:井上拓真(30歳・大橋)22勝(5KO)2敗
- 挑戦者:那須川天心(28歳・帝拳)8勝(3KO)1敗
井上にとっては2度目の防衛戦。那須川はボクシング転向10戦目で、現役王者への挑戦は初めてです。
「本能で戦う」きっかけは村田諒太の一言

出典:那須川天心 vs 井上拓真 11Rハイライト – あろ波
那須川がここまで割り切れた背景に、同門の先輩の存在がありました。
スポーツ報知によると、2〜3週間前、帝拳ジムでのスパーリング後に村田諒太(元WBA世界ミドル級王者)が声をかけています。
> 「お前は天才なんだから、もっと堂々と自分らしくやれよ。いろんなことを考えて、ごちゃごちゃ言われてするんじゃなく、お前自身のスタイル、お前の感覚を信じろよ」
那須川は「心が楽になった」「すごくいい先輩を持った」と話しています。
村田は会見場にも来ていましたが、THE ANSWERの報道では本人は「何もしていないですよ」とだけ話しました。
初戦から307日、考え込むほど自分を縛っていた面があったのかもしれません。
「ボクシングをやろうとは思わない」
スポニチの報道では、こんな発言もありました。
「ボクシングをやろうとは思わない」「より“怖い那須川天心”を見せられると思う。目的は一つ。勝つ。それだけ」
9月14日の公開練習では、パフォーマンスの封印も宣言しています。「もう二度と手は回せないでしょうね」。葛西裕一トレーナーも「パフォーマンスはさせない」と話しました。
勝敗予想への反発と、井上陣営の温度

出典:井上拓真vs.那須川天心、勝敗予想に「見とけよ」「ゴチャゴチャうるさい」大橋会長も自ら言及 – マイナビニュース【エンタメ・ホビー】
会見の話題を集めたのが、9月23日に公開されたPrime Videoの視聴者投票です。
| 予想 | 割合・オッズ |
|---|---|
| 視聴者投票:那須川勝利 | 52.2% |
| 視聴者投票:井上勝利 | 47.8% |
| ウィリアムヒル:井上勝利 | 1.4倍 |
| ウィリアムヒル:那須川勝利 | 3倍 |
視聴者は那須川をわずかに推し、ブックメーカーは井上を大きく推す。真逆の結果です。
スポーツ報知によると、那須川は「ごちゃごちゃうるさいんですよね。自分らの物差しで俺らを測るんじゃねぇ」と一蹴。「人気投票みたいなもんです。焦らないでください オレが1番分かってますから」と続けました。
井上側は「波乱を起こしたい」
井上拓真は「気が引き締まっていい。ますますやる気が起きたというか、見とけよという感じです」とスポニチに語っています。
大橋秀行会長は「プライムビデオの予想では拓真が不利となっている。大橋ジム一丸となって波乱を起こしたい」と話しました。
兄の井上尚弥も9月24日にXで「誰がどこから取ってきた集計かわかんないけどこちらはより気が引き締まる」と反応しています。
一方、元WBC世界バンタム級王者の山中慎介は、那須川の勝利を予想しました(スポニチ)。
「後がない」と語る那須川の本音

出典:那須川天心、井上拓真の「自分に負けて別の団体に行く」発言にアンサー “3度目の再戦”も示唆 『Prime Video Boxing 16』記者会見 – oricon
強気な発言が並ぶ一方で、那須川は弱さものぞかせています。
9月14日の公開練習では「人生初のリベンジ戦。自信を持って100パーセント勝てるかと言われたら、そう思えない自分もいたりする」と明かしました(スポニチ)。
会見でも「後がないのは自分でも分かっている。やるべきことはやってきた。どんだけ勇気を持って前に出られるか。それだけだと思う」と語っています。
初戦の記憶と「KO宣言」
2025年11月24日の初戦は、井上が3-0の判定勝ち(116-112×2、117-111)。那須川にとってプロ初黒星で、デイリーによればキックを含めた格闘技通算55戦目での初めての敗戦でした。
4回終了時点の途中採点は3人とも38-38。競った内容だっただけに、7月23日の再戦発表会見では「しっかりとKOして完全決着したい」と宣言しています(中日スポーツ)。
判定を避けたい理由も明かしていて、THE ANSWERによると「人の手に委ねるとボクシングはレフェリングが割れますから」と話しました。
井上は「これで最後」
一方の井上は9月15日の公開練習で「これで最後。自分に負けて他の団体に行くんじゃないですか?」と発言(スポーツ報知)。那須川の再戦希望を封じる構えです。
自信の度合いは「120%」と多くの媒体が報じましたが、共同通信だけは「100%」と伝えています。
同じ興行に世界戦4試合、帝拳からは3人

出典:松本流星、同門の那須川天心&坪井智也と必勝を誓う「帝拳ジムの2人にいいバトンを渡したい」 『Prime Video Boxing 16』記者会見 – oricon
当日はメインだけではありません。スポーツ報知によると、世界戦は4試合組まれています。
- 井上拓真 vs 那須川天心(WBCバンタム級タイトルマッチ)
- 坪井智也 vs リカルド・マラジカ(WBCスーパーフライ級王座決定戦)
- 西田凌佑 vs サム・グッドマン(IBFスーパーバンタム級暫定王座決定戦)
- 松本流星 vs ラッセル・アコスタ(WBOミニマム級暫定王座決定戦)
帝拳ジムからは那須川、坪井、松本の3人が同時に世界戦のリングに立ちます。
葛西トレーナーは会見で、那須川の仕上がりを「帝拳ジムの今までのレジェンドボクサーたち、チャンピオンたちのレベルに仕上がっている」と評しました(サンケイスポーツ)。
結果は27日に出ます。「やるだけ」と言い切った那須川が、リングでどんな戦い方を見せるのか。Prime Videoでの生配信は17:00からです。
