河合優実の映画はどれから観る?監督別に読み解く出演作と受賞歴

2022年の映画館では、2月から11月にかけて、同じ若手女優の出演作が8本も封切られました。

その女優が河合優実(かわいゆうみ)さんです。それから3年足らずの2025年3月14日、『あんのこと』で第48回日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞を手にしました。

結論から書くと、最初の1本は『あんのこと』がおすすめ。続けて『ナミビアの砂漠』『由宇子の天秤』を観れば、受賞歴の流れをそのままたどれます。

目次

河合優実の代表作映画は『あんのこと』|受賞歴で選ぶ3本

『あんのこと』(2024年6月7日公開)

入江悠監督の作品で、21歳の香川杏を演じた主演作です。

日本アカデミー賞に加えて、受賞はほかにも3つあります。

  • 第67回ブルーリボン賞 主演女優賞
  • 第98回キネマ旬報ベスト・テン 主演女優賞
  • 第79回毎日映画コンクール 主演俳優賞

『ナミビアの砂漠』(2024年9月6日公開)

山中瑶子監督の作品で、カナ役として主演しました。第75回芸術選奨文部科学大臣新人賞の対象となった1本です。

『由宇子の天秤』(2021年9月17日公開)

春本雄二郎監督の作品で、演じたのは小畑萌。この役で第35回高崎映画祭の最優秀新人俳優賞を受けています。

同じ年の『サマーフィルムにのって』とともに、新人賞を次々と受ける起点になりました(映画ナタリー)。

河合優実の出演映画を年別に一覧化|2022年は8本

映画デビュー作は2019年の『よどみなく、やまない』(芝山健太監督)。そこから2025年までの主な出演作を並べると、29本になります。

年 主な出演映画
2019 よどみなく、やまない
2020 転がるビー玉/喜劇 愛妻物語/佐々木、イン、マイマイン
2021 サマーフィルムにのって/由宇子の天秤/AREA(主演)/偽りのないhappy end
2022 ちょっと思い出しただけ/愛なのに/女子高生に殺されたい/冬薔薇/PLAN75/百花/線は、僕を描く/ある男
2023 少女は卒業しない(長編初主演)/ひとりぼっちじゃない/モダンかアナーキー
2024 四月になれば彼女は/あんのこと(主演)/ルックバック(声)/ナミビアの砂漠(主演)/八犬伝
2025 敵/悪い夏/今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は/ルノワール/旅と日々

2022年の8本は、第35回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞の新人賞につながりました。

脇役で場数を踏んだあと、2023年2月23日公開の『少女は卒業しない』で長編映画に初主演。助演で経験を積み、主演へ移る。若手俳優の王道ルートを、短期間で駆け抜けた形です。

同じ監督から再び声がかかる|河合優実の映画を監督別に

出演作を監督で並べ替えると、二度三度と組んでいる名前が見えてきます。

  • 城定秀夫監督:『愛なのに』『女子高生に殺されたい』(2022年)→『悪い夏』(2025年、林野愛美役)
  • 早川千絵監督:『PLAN75』(2022年、成宮瑤子役)→『ルノワール』(2025年、北久理子役)

どちらも、新人賞ラッシュの2022年に一度組んだ監督です。3年後の再起用は、成長した姿を確かめたうえでのキャスティングとも読めます。

2025年は新たな顔ぶれも

吉田大八監督の『敵』では菅井歩美、大九明子監督の『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』では桜田花を演じました。

三宅唱監督の『旅と日々』は、つげ義春作品が原作。2025年8月、第78回ロカルノ国際映画祭でワールドプレミア上映されています。賞の結果は、本記事の執筆時点では確認できていません。

『あんのこと』で河合優実が抱いた「守らなきゃ」

出発点は、ある少女の人生をつづった2020年6月の新聞記事でした。

nippon.comの取材で、河合さんは脚本を読んだ直後の気持ちを明かしています。モデルとなった女性と杏について、「自分が守らなきゃ」と思ったそうです。

企画を担った國實瑞惠さんは、開発段階から入江監督と一緒に、主演として河合さんの名前を挙げていました。

作品データ

  • 上映時間:114分
  • 配給:キノフィルムズ
  • 製作:木下グループ、鈍牛倶楽部
  • 制作プロダクション:コギトワークス

製作に名を連ねる鈍牛倶楽部は、河合さんの所属事務所。授賞式では「映画という世界に足を踏み入れて本当に良かった」と語りました(毎日キレイ)。

ユーザー評価トップは顔の映らない『ルックバック』

映画.comのユーザー評価を並べると、1位は予想外の作品でした。

作品 評価
ルックバック 4.1
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は 3.8
敵 3.7
旅と日々/悪い夏/八犬伝 3.5
ルノワール 3.4
ナミビアの砂漠 3.1

トップは劇場アニメの『ルックバック』。河合さんは主人公・藤野の声を担当しています。

逆に、表の中で最も低い『ナミビアの砂漠』は芸術選奨の対象作です。観客の点数が割れる作品ほど、専門家の評価は高い。そんなねじれが数字から浮かびます。

ナレーションでも映画に参加

2026年には、ドキュメンタリー『モンキービジネス おさるのジョージ著者の大冒険』で日本語版ナレーションを担当しました。同年4月には『LOST LAND ロストランド』の予告編ナレーションも務めています。

姿を見せず、声だけで河合優実を味わう。そんな観方も、一度試してみてください。

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まとめ|河合優実の映画は「受賞作→監督→声」の順で

  • 最初の1本は、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞の『あんのこと』
  • 2019〜2025年の主な出演作は29本。2022年だけで8本
  • 城定秀夫監督・早川千絵監督との再タッグ作は見比べがいがある
  • 映画.comの評価が最も高いのは、声で出演した『ルックバック』

2026年3月の第33回フランス映画祭では、公式アンバサダーとして開幕を宣言しました。そこで語ったのは「映画の輪がさらに広がってほしい」という言葉です。

演じる側から、観客を映画へ誘う側へ。活動の幅は広がり続けています。次の大舞台は、2028年度前期の連続テレビ小説『ほんのモキチ』での主演です。

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この記事を書いた人

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