日本代表が90年待った「ひとりで2点」を上田綺世が決めた

出典:エース上田綺世が2ゴール1アシスト!4発快勝!鎌田と佐野は替えがきかない|グループF チュニジア×日本 2026北中米ワールドカップ – 【元サッカー日本代表 城彰二】JOチャンネル
知ってましたか?
日本代表はこれまでW杯で何度も複数得点を挙げてきました。でも、1人の選手が1試合で2点を取ったことは、一度もなかったんです。
2026年6月21日。
W杯2026・グループF第2節のチュニジア戦で、その「初めて」がついに生まれました。決めたのはFW上田綺世。前半と後半に1点ずつ、合わせて2ゴールです。
日本はこの試合をチュニジアに4-0で快勝。今大会初勝利を、上田の足とアタマで手にしました。
サッカーキングの報道によると、上田はこの試合で2ゴール1アシストを記録し、プレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POTM)にも選ばれています。
「ひとりで2点」が史上初という事実、地味にすごい

この記録、数字で見るとさらに重みが分かります。
日本がW杯で複数得点を挙げた過去の試合は、9試合ありました。ところが、その9試合はすべて「複数の選手」による得点。1人の選手が1試合に2点以上を決めたケースは、上田が史上初なんです。
つまり日本のW杯の歴史の中で、ずっと空いていたページに、上田が名前を書き込んだということ。
得点の中身も見てみましょう。
- 前半31分:ボックス内から右足の低空ミドルをファーサイドへ。これが自身のW杯初ゴール
- 後半83分:佐野海舟のクロスを、打点の高いヘディングで合わせて4点目
右足とヘディング、まったく違う形の2発。
しかもこの初ゴールは、W杯出場3試合目でようやく生まれた1点でした。ずっとゴールから遠かったエースが、一気に2点。流れを引き寄せる力を感じます。
ちなみに先制点は前半4分の鎌田大地で、これは2試合連続ゴール。日本は前半のうちに2点リードを奪い、試合を優位に運びました。
背番号「18」に込めた、父への思い

出典:念願の”18”背負う上田綺世「自分の夢でもあった」パラグアイ戦前日コメント【サッカー日本代表】 – テレビ朝日スポーツ【公式】
ここで注目したいのが、上田が背負う番号です。
実は上田、2025年10月に背番号を「9」から「18」へ変えています。この18番は、憧れた父がかつて背負っていた番号なんです。
上田本人はこう語っています。
「自分が試合に出ること、ワールドカップに出ることと同じくらい、18番を背負うというのは、僕にとっては意味のあること」
エースが背負う番号といえば、普通は「9」や「10」。それをあえて手放して、父の「18」を選んだ。ここに上田の覚悟がにじみます。
そして原動力について聞かれた上田は、迷わずこう答えました。
「僕の一番の原動力は家族です」
読売新聞や日刊スポーツの報道によれば、妻や生まれたばかりの子供、現地に駆けつけた両親・兄弟・友人らの支えが大きかったとのこと。父の番号を背負い、家族を原動力に、史上初の記録を打ち立てた。物語としてできすぎなくらいです。
前回大会の悔しさと、ここからの森保ジャパン

出典:【(前回大会の)悔しい思いを晴らせた】チュニジア戦後インタビュー 上田綺世/鈴木淳之介/板倉滉|FIFAワールドカップ2026 – 日テレスポーツ【公式】
試合後、上田が口にしたのは喜びよりも、まず「安堵」でした。
「ホッとしています。前回大会で悔しい思いをした。それをようやく晴らせた気がします」
日本は初戦のオランダ戦(6月15日)を引き分け、勝ち点1からのスタート。苦しい立ち上がりでした。だからこそ、上田はこう続けます。
「初戦の厳しい試合でチームとして勝ち点1をもぎ取れた。それを生かすために勝ち点3が必要だった。それに貢献できてすごくうれしいです」
意外と知られていないのが、この試合での伊東純也の働きです。
後半の追加点は、伊東がからむ展開から生まれました。スコアシートに名前が残らない動きが、相手をかき回し、味方の得点を引き出す。元ニュースのタイトルで「純也君はおとり」と表現されたのは、こうした献身があったからでしょう。
森保一監督も、上田を称えています。
「思い切ってパフォーマンスしてくれた」
初戦の勝ち点1を、チュニジア戦の勝ち点3につなげた森保ジャパン。グループFの戦いは、ここから一気に面白くなりそうです。
