チュニジア代表が、2026FIFAワールドカップ(北中米大会)でまさかの展開です。
6月20日(日本時間21日)の日本戦に0-4で敗れ、最終戦を残してグループF(1次リーグ)敗退が決まりました。
しかもこの試合、指揮を執っていたのは大会開幕後に就任したばかりの臨時監督。就任からわずか数日での采配でした。
何が起きていたのか。順を追って整理します。
スウェーデン戦の大敗から監督交代へ

きっかけは1次リーグ初戦でした。
6月15日、チュニジアはスウェーデンに1-5で大敗。開始7分以内に失点し、前半を1-2で折り返した後に崩れました。
スウェーデンの先制点を決めたのは、父がチュニジア系というヤシン・アヤリ選手でした。
この結果を受け、チュニジアサッカー連盟は動きます。
6月16日頃、サブリ・ラムシ監督(日本語記事では「ラムシ」と短縮表記)を解任。CBSスポーツやESPNなどの報道によると、これは男子W杯史上初めて「本大会で1試合だけを終えた段階で監督を交代した」ケースとされています。
解任の背景は大敗だけではありません。
France24などの報道では、ベテランのフェルジャニ・サッシやヤシン・メリアらを外したメンバー選考への批判、連盟・選手との対立も要因だったと伝えられています。
ルナール新監督、就任後初采配は日本戦

出典:【チュニジアに新監督が合流!】日本第2戦の相手チュニジア代表 ルナール新監督が会見「日本代表をよく知っている」 |FIFAワールドカップ2026 – 日テレスポーツ【公式】
後任に選ばれたのが、エルベ・ルナール監督(57歳・フランス人)です。
「白シャツの魔術師」の愛称で知られ、大会終了までの契約で就任。火曜午後にメキシコ入りし、チームを引き継ぎました。
そして迎えた就任後初采配が、6月20日の日本戦(会場はモンテレイ)でした。
結果は0-4。
サッカーキングなどの報道による得点経過は次の通りです。
- 4分:鎌田大地(先制)
- 31分:上田綺世(W杯初ゴール)
- 69分:伊東純也
- 83分:上田綺世(佐野海舟のクロスから、この試合2点目)
この4得点は、日本のW杯1試合最多得点記録です。
試合後、SNSでは「1週間でワールドカップの采配は無理やって」といった声も上がりました。
FIFAランキングは日本18位、チュニジア45位。地力の差もそのまま出た形です。
ルナール監督とはどんな人物か

出典:【衝撃】W杯中に監督解任…チュニジアに“白シャツの貴公子”ルナール緊急就任!⚽🔥 – Japan News
ここで気になるのが、ルナール監督の経歴です。
実は今回が、W杯3大会連続の指揮。2018年ロシア大会はモロッコ、2022年カタール大会はサウジアラビアを率いています。
カタール大会では、サウジアラビアが初戦で優勝したアルゼンチンを撃破。あの大番狂わせを演出した指揮官でした。
さらに2023年の女子W杯ではフランス女子代表をベスト8に導き、アフリカネイションズカップも2度制覇(2012年ザンビア、2015年コートジボワール)しています。
日本戦の前、ルナール監督はThe Nationalの取材に「W杯の望みをつなぐには選手が『集団として完璧』でなければならない」と語っていました。
しかし、就任からの準備期間はあまりに短すぎました。
意外と知られていない事実と今後の展望
意外と知られていないのが、チュニジアのW杯での歴史です。
チュニジアはこれまで7大会の本大会出場歴がありますが、過去一度も1次リーグを突破できていません。
つまり今回の敗退も、残念ながら過去の流れと地続きなのです。
今後の注目点は2つあります。
まず、チュニジアは1次リーグ最終戦でオランダと対戦予定。すでに敗退は決まっているため、消化試合となります。
もう1つは日本代表です。
森保ジャパンはチュニジア戦を含めて1勝1分けとなり、決勝トーナメント進出へ前進しました。
短期決戦で監督を代えてでも立て直しを図ったチュニジア。その判断が実を結ばなかった今大会は、W杯における監督交代の難しさを改めて示す結果となりました。
