無料ライブに2000通超の応募。渋谷eggmanの夜
2015年11月28日、東京・Shibuya eggman。
入場無料の「sumika復活フリーワンマンライブ」に、事前受付だけで2000通を超える応募が届きました。
待たれていたのは、ボーカルの声が出なくなって活動を止めていたロックバンド、sumikaです。
ステージで片岡健太さんは、バンド名にかけてこう語りました。
「その家からは、すんげえ光が漏れてて、その家からは、めちゃくちゃいっぱい煙突の煙が出てて。そのおかげで正しく、迷わずここまで帰ってこれました」
ナタリーが報じた記事の見出しは「もう無理かなあと思った」。片岡さんは号泣したと伝えられています。
結論を先に言えば、ライブ活動の休止として大きく報じられたのは2015年です。その後も公演延期やメンバーの休養が続きました。以下、時系列で整理します。
活動休止の経緯を時系列で追う

出典:sumika / Lovers【Music Video】 – sumika official
2015年:声が戻らず、8月からライブ活動を休止
片岡さんの不調のため、sumikaは8月からのライブ活動休止を公式サイトで発表しました。
かねてから声の不調があり、数週間の加療をしたものの、体調不良が重なって完治に至らず。5〜6月にはいくつかのライブ出演をキャンセルしています。
休止中の7月に行った東名阪ワンマンツアーは、荒井智之さん、黒田隼之介さん、小川貴之さんの3人がゲストアーティストを招く形で実施されました。
9月30日、公式サイトで原因が頭頸部の不調だったと報告。原因判明後の経過は良好とも伝えています。
同日、片岡さんはXに「今日に至るまで『体調不良』という曖昧な言葉でしか休止理由を公表する事が出来ず、申し訳ありませんでした」と投稿しました。ブログの結びは「sumika第二章、始めます」でした。
休止発表時にメンバーが残した言葉
荒井さんは「またすぐにみんなで楽しく音楽をするという明確な意思があるので、不安は全くありません」とコメントしています。
黒田さんは「約束させてください。sumikaはもっともっと良くなって必ず帰ってきます」。
片岡さんが「7ヵ月」と振り返る休止期間は、11月28日の復活ライブで終わりました。
2023年:黒田隼之介さんの死去と、横浜スタジアム
2月23日、ギターの黒田隼之介さんが34歳で亡くなりました。
結成10周年を記念して、5月に横浜スタジアムでアニバーサリーライブを予定していた矢先のことです。中日スポーツなどの報道によれば、亡くなる前日にも、黒田さんは映像作品の告知をTwitterで更新していました。
片岡さん、荒井さん、小川さんの3人はバンドを続ける道を選びます。同年5月、横浜スタジアムのステージには3万3千人の観客が集まりました。
2023年秋:急性声帯炎でツアー16公演を延期
次の試練は声でした。
10月12日、片岡さんのインフルエンザ感染で新潟・金沢公演の延期を発表。さらに25日、急性声帯炎と診断され、28日の高松、29日の松山も延期になりました。
11月8日には、全国ツアー「sumika Live Tour 2023『SING ALONG』」の9日から12月20日までの計16公演(振替2公演含む)の延期が公式サイトで発表されています。
片岡さんは「時間を頂いてしっかりと歌声を元に戻します」とコメントしました。ナタリーによると、2023年11月時点では2024年1月の復帰を目標にリハビリ中でした。
2024年11月:小川貴之さんが肺炎で休養
今度は鍵盤の小川貴之さんです。
11月29日開始予定だったファンクラブ会員限定ツアー「sumika FANCLUB LIVE TOUR『縁会』2024」は全公演が延期となりました。同じ日程には、内容を変えた「“片岡健太とバンドマン”ツアー(仮)」が実施されています。
12月のツアーや音楽フェスには、片岡さんと荒井さんがサポートメンバーを迎えた編成で出演。その後、小川さんは復帰しました。モデルプレスは2025年1月1日付で「徐々に活動復帰」と報じています。
経歴:休止したバンドの続きから始まった

出典:【ゆっくり解説】sumikaのメンバー、経歴を解説。音楽に対する熱い気持ちに感動した。 – 日本の粋
前身バンドの活動休止が出発点
片岡健太さんは1985年9月30日生まれ、神奈川県川崎市の出身です(Wikipediaによる)。2002年1月に、前身となる「banbi」(結成時は「BAN⭐︎BI」)を結成しました。
その前身バンドが活動休止したあとも、音楽を諦められなかった片岡さん、荒井智之さん、黒田隼之介さんの3人が動き出します。
正式な結成日は2013年5月17日。バンド名には、多くの人にとって住処のような場所になってほしいという願いが込められています。
全国流通からメジャーデビューまで
2014年のミニアルバム『I co Y』で初の全国流通を果たしました。
2015年2月にはサポートだった小川貴之さんが正式加入し、4人体制に。声の不調による休止は、その半年後のことでした。
2017年の1stフルアルバム『Familia』はオリコン週間チャート5位。2018年4月25日に「Fiction e.p」でメジャーデビューし、同年には東京・日本武道館2DAYSを含むホールツアーを開催しています。
タイアップと最近の活動
タイアップは、映画「君の膵臓をたべたい」「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング」「ぐらんぶる」、ドラマ「おっさんずラブ-in the sky-」など。2020年には「本音」が第99回全国高校サッカー選手権大会の応援ソングに選ばれました。
2022年9月に4thアルバム「For.」を発表。2024年2月からはホール&アリーナツアー「sumika Live Tour 2024『FLYDAY CIRCUS』」を開催し、5月にEP「Unmei e.p」をリリースしました。
2025年3月5日にはアルバム「Vermillion’s」を発売。3月8日からは全32公演の全国ツアーが始まっています。
所属事務所はmurffin discs、レーベルはソニー・ミュージックレコーズです。
休止のたびに変わった「穴の埋め方」

出典:sumika / ふっかつのじゅもん【Music Video】 – sumika official
4つの局面を並べると、バンドの対応が毎回違うと分かります。
2015年は、残る3人がゲストを招いてツアーを完走しました。2024年は、片岡さんと荒井さんがサポートメンバーと出演し、ファンクラブツアーは内容を変えて同じ日程で開催。公演を丸ごと消さず、形を変えて届ける選択が目立ちます。
前身バンドの休止から生まれ、自らも休止を経験したバンドだからこその判断、とも読めます。
なお、現在の3人体制でも、正式なベーシストはいません。
TOKYO FM+のインタビュー記事は、見出しに片岡さんの「sumikaを僕の人生最後のバンドにしようとしている」という言葉を掲げています。2015年に「第二章」を宣言した人の、覚悟の置き場所がここにあります。
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まとめ:sumikaの活動休止と経歴の早見表

出典:【漫画】sumika ブレイクまでの軌跡~結成→キーボード加入→武道館→現在【スミカ/マンガで解説】 – 裏側マンガチャンネル
| キーワード | 答え |
|---|---|
| 活動休止(2015年) | 片岡健太さんの声の不調で8月からライブ活動を休止。原因は頭頸部の不調。11月28日に無料の復活ワンマンを開催 |
| 公演延期(2023年) | 黒田隼之介さんが2月23日に34歳で死去。秋は片岡さんの急性声帯炎でツアー16公演を延期 |
| 休養(2024年) | 小川貴之さんが肺炎で休養。12月はサポートメンバーを迎えて出演し、その後復帰 |
| 結成 | 2013年5月17日、神奈川県川崎市。2015年2月に小川さんが正式加入 |
| メジャーデビュー | 2018年4月25日「Fiction e.p」 |
| 所属 | 事務所はmurffin discs、レーベルはソニー・ミュージックレコーズ |
2025年3月8日から始まった全32公演のツアーが、3人体制のsumikaの直近の大きな舞台です。
