実は昨秋、トイレで突然の下血。救急搬送先で食道静脈瘤と診断され、担当医が妻に「助からないかもしれない」と告知していた——。
元プロボクサーで2階級世界制覇王者の井岡弘樹さん(57)が、アルコール依存症による命の危機を朝日新聞・西日本新聞の取材で公表しました。
現在は断酒を誓い、歌手活動で再起を図っています。
18歳9か月で世界王者になった伝説のボクサー

1969年大阪府堺市生まれ、17歳でプロデビューを果たした井岡弘樹さん。
1987年10月、18歳9か月でWBC世界ミニマム級初代王座を獲得し、日本人最年少世界王者記録を樹立しました。この記録は2026年現在も破られていません。
1991年12月には、17度無敗防衛中だったWBA世界ライトフライ級王者・柳明佑選手を12回判定で下し、日本人3人目となる2階級制覇を達成。
通算戦績42戦33勝(17KO)8敗1分で1998年12月に引退後は、井岡ボクシングジムの会長として活動しています。なお、息子の井岡一翔さんは4階級制覇の現役世界王者として知られています。
焼酎300mlボトルを3本一気飲み 深刻化したアルコール依存症
引退後、飲酒量は年々増加していきました。
2010年代後半には、焼酎300mlボトルを3本一気飲みするほどになっていたと本人が告白しています。
「300ミリリットル入りの焼酎のボトルを3本くらい、一気飲みしていた」——この言葉だけでも、問題の深刻さが伝わってきます。
約3年前(2022〜2023年頃)にアルコール依存症と診断を受け、治療のための入退院を繰り返すことになりました。
「助からないかもしれない」 2025年秋の緊急手術

出典:世界王者 井岡弘樹チャンネル がライブ配信中! – 世界王者 井岡弘樹チャンネル
転機となったのは2025年秋のことです。
トイレで下血に気づき、救急搬送。検査の結果、食道静脈瘤と診断され、内視鏡手術を受けることになりました。
担当医は妻・絵美さんに「助からないかもしれない」と告知。それほど危険な状態だったのです。
西日本新聞の報道によれば、これが4度目の入院でした。2026年2月に退院した際、「もう二度とお酒は飲まない」と誓いを立てています。
Facebookへの本人投稿では「入院してたけどシャドーは少し出来ますね」とユーモラスに回復を知らせる場面もあり、多くのファンから反響がありました。
妻に触発された歌で再起 5月23日に初ライブ

出典:【実話】井岡弘樹さんの意外すぎる素顔。ボクシングとは何か?という問いへの「衝撃の回答」 – バッファロー吾郎A
回復後、井岡さんが選んだ再起の舞台は歌でした。
妻・絵美さんは結婚前にジャズシンガーとして活動していた経歴の持ち主。2023年から福岡市のボーカルトレーナーに師事して歌を再開した妻の姿に触発され、井岡さん自身も2025年1月から歌の練習を開始したといいます。
西日本新聞の取材によれば、2026年5月23日には福岡市内のライブハウスで初ライブを開催予定。断酒を誓う思いを込めた歌を、自らステージで披露するといいます。
18歳で日本記録を打ち立てたボクサーが、57歳で全く新しい挑戦に踏み出す。その姿が多くの人の共感を呼んでいます。
