興収165億円の映画に、フジ社長が贈った言葉
公開62日間で動員1133万人。歴代興収ランキングでは、「アバター」を抜いて15位に入りました。
「映画ちいかわ 人魚の島のひみつ」を巡り、フジテレビの清水賢治社長が動きました。
2025年9月25日ではなく、2026年9月25日、東京・台場の本社で開いた定例社長会見でのことです。
スポニチアネックスや産経新聞の報道によると、清水社長は原作者のナガノ氏をこう評しました。
> 「ちいかわは原作者のナガノさんが素晴らしい。本当に天才」
続けて「ちいかわを生み出されたナガノさんに感謝」とも述べています。
会見での発言
産経新聞によれば、清水社長は次のようにも語りました。
- 「独特の世界観で、これを生み出せる人は天才だと思う」
- 「われわれにできることは、単にかわいいだけではない天才の世界観を、曲げずに広げていくこと」
フジが担ったのは、あくまで「広げる」側という立ち位置です。
フジとちいかわの接点は2022年から
フジテレビは2022年4月から、「めざましテレビ」の中でテレビアニメ「ちいかわ」を放送してきました。
ナガノ氏がXで投稿・連載を始めたのは2020年。アニメ化はその2年後です。
清水社長はスポニチの報道で、こう振り返っています。
> 「我々の方でも認めていただき、アニメを企画することを許していただいた。広がりに少しは貢献できたのかな」
社長自身もアニメ畑
清水氏は1983年にフジテレビへ入社した人物です。
産経新聞や中日スポーツによると、「ドラゴンボール」「Dr.スランプ アラレちゃん」「ちびまる子ちゃん」などのアニメを手がけてきました。
つまり今回の「天才」発言は、経営者の社交辞令というより、キャラクターを育てる現場を知る人の評価と読めます。
なお、フジテレビが映画の製作委員会に入っているかどうかは、今回確認できた範囲では分かっていません。
数字で見る大ヒットの規模

出典:【速報】フジテレビ清水賢治社長 会見 港浩一前社長と大多亮元専務を提訴すると発表(2025年6月5日)|TBS NEWS DIG – TBS NEWS DIG Powered by JNN
オリコンやMANTANWEBの報道から、映画の歩みを並べます。
| 時点 | 興収 | 動員 |
|---|---|---|
| 公開初日(7月24日) | 9.9億円 | - |
| 52日間 | 146.6億円 | 1000万人突破 |
| 59日間(9月20日) | 158.4億円 | 1085.7万人 |
| 62日間(9月24日) | 165.2億円 | 1133万人 |
初日の9.9億円は、「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」(2024年)の初日9.6億円を上回るスタートでした。
そのコナンの同じ59日時点は、動員1025万人・興収146億円。最終興収158億円という、コナン映画シリーズの最高記録も、ちいかわが超えています。
次に見えている背中
歴代14位は「THE FIRST SLAM DUNK」(2022年)の166.7億円。
ちいかわとの差は、9月24日発表の時点で約1.5億円です。
会見の「大人になって見え方が変わる」
清水社長は作品の魅力にも触れています。
「ちいさくてかわいいだけじゃない」「特に今回の映画なんて子供がわかるのかなって」。
子どもは大人になってから「こういう話なのか」と見え方が変わる、という奥深さがあると語りました。
映画が描くのは、原作の長編「セイレーン編」です。
同じ日に発表された、アニメの動き

出典:新社長に就任する清水賢治氏は〝アニメのフジテレビ〟の立役者 慶大出身の64歳 – News 6 update
オリコンの報道では、同じ9月25日にもう一つ発表がありました。
テレビアニメの新作を10月2日から一時休止し、リバイバル放送に切り替えます。
- リバイバル放送:10月2日〜12月25日、計25回の予定
- 新作の再開:2027年1月の予定
また、マイナビニュースによると、10月改編で「めざましテレビ」に「ちいかわ」の新企画が始まります。内容は後日発表とのことです。
「踊る大捜査線」にも言及
会見では、9月18日公開の「踊る大捜査線 N.E.W.」も話題に上りました。
スポーツ報知によると、公開6日間で興収16.9億円、動員118万人。会見では「約17億円」と紹介されています。
清水社長は「テレビシリーズを映画化する先駆者としてやってきたフジテレビとしては、もっと頑張らなければ」と語りました。
ちいかわ、踊る、そして新企画。フジの映像コンテンツ戦略は、当面この3本が並走する形になりそうです。
